YUVとは？カラーモデルの仕組みや種類をわかりやすく解説
ITの初心者
YUVって一体何ですか？
IT･PC専門家
YUVとは、色を表現するための方法の一つで、輝度信号（Y）と色差信号（U、V）を用いて色を示すものだよ。人間の視覚特性を活かして、輝度に多くの情報を割り当てているんだ。
ITの初心者
2つの異なる形式が存在するんですよね。
IT･PC専門家
その通りだよ。『YCbCr』はJPEGやMPEGなどのデジタルフォーマットで使われていて、『YPbPr』はアナログテレビの映像信号で利用されているんだ。
YUVとは。
「YUV」とは、色を表現するための方法の一つであり、輝度（Y）、輝度と青色の差（U）、輝度と赤色の差（V）の信号を用いて色を示します。
この「YUV」には、デジタル画像で使用される「YCbCr」と、アナログテレビの高画質ビデオ信号などに使われる「YPbPr」という2つの主要な形式があります。
どちらの形式も、人間の視覚が色の変化よりも明るさの変化に敏感である特性を利用しているため、輝度信号には多くのデータが割り当てられ、これによって画質の劣化を抑える効果があります。
さらに、「YUV」は「YUVカラースペース」、「YUVカラーモデル」、「YUV色空間」とも呼ばれることがあります。
YUVとは？仕組みと特徴を解説
YUVとは、ビデオ信号において広く使用されるカラーモデルの一つです。このYUVは、輝度成分（Y）と色差成分（U、V）から構成されています。輝度成分は明るさや暗さを表し、色差成分は色の特徴を示します。
YUVは、人間の視覚特性に基づいて設計されています。人間は輝度の変化には非常に敏感である一方、色の変化にはそれほど敏感ではない傾向があります。そのため、YUVでは輝度成分を高い解像度で送信し、色合いの分解能は比較的低く設定されています。この効率的な表現方法により、YUVは帯域幅を節約し、ビデオ信号の伝送をより効率的に行うことが可能です。
YUVの形式：YCbCrとYPbPrの違い
YUVは、ビデオ信号内で色情報を表現するために使用されるカラーモデルであり、輝度データ（Y）と色差データ（Cb、Cr）に分けて処理します。YUVにはさまざまな形式が存在し、その中でも特に重要な2つの形式がYCbCrとYPbPrです。
YCbCrは主にデジタルビデオで使用され、輝度成分（Y）と色差成分（Cb、Cr）で構成されています。一方で、YPbPrはアナログビデオに使用され、輝度成分（Y）と色差成分（Pb、Pr）から成り立っています。この2つの形式の違いは、色差成分の表現方法にあります。CbとCrは青と赤の差を示すのに対し、PbとPrは青と黄の差を表すのです。
YUVのメリット：画質劣化の防止
YUV形式の最大の利点の一つは、画質劣化の防止です。YUVは、輝度情報（Y）と色情報（UV）を個別に管理する形式であるため、圧縮や変換の過程で色ずれや階調の崩れが発生しにくくなっています。また、輝度情報は解像度を維持しながら、品質が低下しても人間の目にはあまり影響を与えない特性があります。これにより、YUV形式を採用することで、データ量が増加しても鮮明な映像を保つことができるのです。
YUVの応用例：JPEGや高画質アナログTV
YUVは、JPEGや高画質アナログテレビなど、画像や動画の圧縮や表示に幅広く使用されています。JPEGはデジタル画像を圧縮する際に広く用いられる規格であり、その中でYUVを活用して画像データをより効率的にエンコードします。一方で、高画質アナログテレビでは、YUVが映像信号の伝送に利用され、鮮明で高品質な画像の表示を可能にしています。これらの用途以外にも、YUVは医療画像処理やデジタル放送など、さまざまな分野において重要な役割を果たしています。
YUVの関連用語：カラーモデルとカラースペース
YUVは、カラーモデルの一種であり、色を表現する際に輝度信号（Y）と2つの色差信号（U、V）を使用しています。 このようなカラーモデルは「カラースペース」と呼ばれ、カラースペースは色を数学的に表現するための座標系のことです。 例えば、YUVカラースペースでは、輝度を縦軸、色差を横軸とした2次元空間で表現されます。カラーモデルとカラースペースは密接に関連しており、カラーモデルが色の表現方法を定義するのに対し、カラースペースはその表現を具体化するための数学的な枠組みを提供しています。