非接触型ICカードとは？種類や仕組みを解説
ITの初心者
先生、非接触型ICカードについて教えてください。
IT･PC専門家
非接触型ICカードというのは、情報の読み書きを非接触で行うICカードの総称です。
ITの初心者
端子などとの物理的な接触がないということですね。
IT･PC専門家
その通りです。JRのSuicaやPASMOなどの交通機関の乗車券や定期券、電子マネーなどに利用されています。
非接触型ICカードとは。
「非接触型ICカード」とは、ICチップにアンテナを内蔵し、電波でデータの読み書きを行うカードのことです。カードと端末の物理的な接触が不要で、主に交通機関の乗車券や電子マネーなどに利用されています。JR各社の「Suica」「ICOCA」「TOICA」や、関東地方と近県の鉄道・バス路線で使用されている「PASMO」などが有名です。「非接触ICカード」と「非接触式ICカード」は同義です。
非接触型ICカードの特徴
非接触型ICカードの特徴は、接触型ICカードとの大きな違いにあります。まず、非接触型ではカードリーダーと物理的に接触せずに情報を読み取ることができることです。これは、近距離無線を活用しており、カードをリーダーに近づけるだけでデータのやり取りが行われます。また、カードに搭載されたICチップは、接触型より小型で、カードの薄型化や柔軟性にもつながっています。さらに、非接触型ICカードは、耐摩耗性や耐久性に優れており、一般的な接触型ICカードよりも長期間使用可能です。
非接触型ICカードの仕組み
非接触型ICカードは、カードリーダーに接触させなくてもデータをやり取りできるスマートカードです。この仕組みは、電磁誘導または近距離無線通信（NFC）を利用しています。
電磁誘導式では、カードリーダーが電磁界を発生させ、カード内のコイルに電力を供給します。カード内のICチップがこの電力を使用して、データをカードリーダーに送信します。一方、NFC式では、カードとカードリーダーの両方がアンテナを持ち、それぞれが電磁界を発生させてデータをやり取りします。
どちらの仕組みでも、カードリーダーとカードの間には物理的な接触がなく、データは安全に送信されます。これにより、非接触型ICカードは、接触型ICカードよりも耐久性と利便性が高くなっています。
非接触型ICカードの種類
非接触型ICカードの種類
非接触型ICカードには、用途や機能に応じてさまざまな種類があります。代表的なものとしては、次の3つが挙げられます。
* FeliCa（フェリカ） ソニーが開発したFeliCaは、日本国内で広く普及している非接触型ICカードです。乗車券や電子マネー、IDカードなど、さまざまな用途に使用されています。
* MIFARE（マイフェア） オランダのNXPセミコンダクターズが開発したMIFAREは、国際的に広く使用されている非接触型ICカードです。アクセス制御や交通システム、非接触型決済などで利用されています。
* Suica（スイカ） JR東日本が開発したSuicaは、東京圏を中心に広く利用されている乗車券用の非接触型ICカードです。東日本エリアの鉄道・バスの乗車や、コンビニエンスストアなどでの電子マネーとしても使用できます。
非接触型ICカードの用途
非接触型ICカードの用途は多岐にわたります。最も一般的なのは電子マネーとして利用され、コンビニエンスストアや地下鉄などの交通機関で決済に用いられています。また、身分証明書としても用いられ、社員証や学生証として使用されています。さらに、鍵として使用されて、オフィスやマンションの出入りに活用されています。このように非接触型ICカードは、私たちの日常生活において利便性とセキュリティを向上させるために幅広く使用されています。
非接触型ICカードのメリットとデメリット
非接触型ICカードは、利便性とセキュリティの向上に役立つため、多くの分野で広く利用されています。そのメリットを挙げると、非接触で読み取りが行えるため、カードを端末にかざすだけでデータのやり取りが可能です。このため、高速で効率的な処理が可能となり、店舗での支払いや公共交通機関の利用がスムーズに行えます。また、ICチップにデータを格納するため、磁気カードなどと比較して偽造や改ざんが困難です。これにより、データの安全性が確保され、不正利用の防止につながります。
一方、非接触型ICカードにはデメリットもあります。まず、接触型ICカードに比べてコストが高いという点です。また、読み取り端末の導入が必要であり、初期費用やメンテナンスコストがかかる場合があります。さらに、スキミングなどの不正アクセスへの脆弱性があることも懸念されています。そのため、セキュリティ対策を十分に講じる必要があります。