紫外線消去型EPROM（UV-EPROM）とは？

紫外線消去型EPROM（UV-EPROM）とは？

EPROMとは

EPROM（Erasable Programmable Read-Only Memory）とは、紫外線消去型のEPROM（UV-EPROM）と同様に、ユーザーがプログラム可能な不揮発性メモリの一種です。EPROMは、電気的には消去することはできませんが、紫外線照射によって消去することができます。これは、透明なパッケージに封入されており、紫外線ランプを使用して内容を消去します。EPROMは、繰り返しプログラムと消去を行うことができ、不揮発性（電源を切っても内容が保持される）という利点があります。

UV-EPROMの概要

紫外線消去型EPROM（UV-EPROM）は、半導体メモリの一種で、紫外線を照射することで消去し、電気信号で書き込みを行うメモリです。UV-EPROMは、紫外線に対して敏感であり、通常の光源下でもわずかな紫外線にさらされると、保存されているデータが消去されてしまいます。そのため、UV-EPROMは通常、不透明なパッケージに収められ、紫外線がメモリ素子に到達しないようになっています。

UV-EPROMの仕組み

UV-EPROMの仕組み

UV-EPROMは、紫外線によって消去するタイプの半導体メモリです。素子は、電気的にチャージできる「フローティングゲート」と呼ばれる小さなトランジスタで構成されています。データは、ゲートに電圧を印加してフローティングゲートをチャージすることで書き込まれます。

このチャージされたフローティングゲートは、その周りの絶縁膜を透過する電子を遮断します。そのため、素子のソースとドレイン間の電流が遮断され、メモリセルは「1」の状態になります。

一方、データの消去は、UV光を素子に照射することで行われます。UV光は、フローティングゲート内の電子を解放し、絶縁膜を透過してドレイン電極に引き寄せます。これにより、フローティングゲートは中性化され、電流が再び流れるようになり、メモリセルは「0」の状態になります。

UV-EPROMの特徴

-UV-EPROMの特徴-

紫外線消去型EPROM（UV-EPROM）は、紫外線にさらすことでデータを消去できるEPROMの一種です。 この消去方式により、ユーザーは不要になったデータを簡単に消去し、UV-EPROMを再利用することができます。

他のEPROMと同様に、UV-EPROMは不揮発性メモリであり、電源を切ってもデータを保持します。また、電気的消去が可能なEEPROMとは異なり、UV-EPROMは紫外線のみで消去できるため、専用機器が不要です。

UV-EPROMの用途

UV-EPROMは、主にプログラム可能な論理回路（PLD）やマイクロコントローラーのプログラム格納に使用されます。これらは、電子機器のファームウェア（機器固有の動作を制御するソフトウェア）を格納するための低コストで使い勝手の良い方法を提供します。また、-ワンタイムプログラミング（OTP）-デバイスとしても使用でき、工場出荷時に貴重なデータを永続的に格納できます。さらに、UV-EPROMは、電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリー（EEPROM）の開発につながり、その用途をさらに拡大しました。