ネットワークアドレス変換(NAT)とは?わかりやすく解説
ITの初心者
先生、ネットワークアドレス変換(NAT)について教えてください。
IT・PC専門家
NATは、プライベートネットワークの内部アドレスを、外部ネットワークと通信するためのパブリックアドレスに変換する技術です。
ITの初心者
わかりました。つまり、プライベートネットワーク内のコンピュータがインターネットに接続するには、NATが必要ということですね?
IT・PC専門家
その通りです。NATにより、複数のプライベートアドレスを持つコンピュータを、単一のパブリックアドレスで外部ネットワークに公開できます。
ネットワークアドレス変換とは。
「ネットワークアドレス変換」のIT用語解説 -(略称: NAT)-
NATとは何か?
-NATとは何か?-
ネットワークアドレス変換(NAT)とは、ネットワーク上で複数の端末が共有の外部IPアドレスを使用してインターネットにアクセスできるようにする技術です。NATは、プライベートIPアドレスを持つ内部ネットワークを、外部からアクセス可能なパブリックIPアドレスのインターネットに接続します。
この変換プロセスにより、組織は限られた数のパブリックIPアドレスを最大限に活用できます。プライベートIPアドレスは内部ネットワーク内でのみ使用されるため、外部からアクセスすることはできません。一方、パブリックIPアドレスはインターネット上の他のネットワークに接続するために使用されます。
NATの種類
-NATの種類-
ネットワークアドレス変換(NAT)には、3つの主要な種類があります。
* -スタティックNAT-固定のプライベートIPアドレスとパブリックIPアドレスを1対1でマッピングします。特定のサーバーやデバイスにパブリックIPアドレスを割り当てる必要がある場合に使用します。
* -ダイナミックNAT-ルーターがプールされたパブリックIPアドレスを使用してプライベートIPアドレスをマッピングします。接続時にプライベートIPアドレスに一時的なパブリックIPアドレスが割り当てられます。多くの場合、家庭内や小規模オフィスで使用されます。
* -PAT(ポートアドレス変換)-プライベートIPアドレスを単一のパブリックIPアドレスの複数のポートにマッピングします。プライベートネットワーク内の複数のデバイスを単一のパブリックIPアドレス経由でインターネットに接続する場合に使用します。
NATの仕組み
-NATの仕組み-
ネットワークアドレス変換(NAT)では、プライベートIPアドレスを持つ内部ネットワークのデバイスが、外部ネットワークにアクセスするためにグローバルIPアドレスを使用します。NATルーターは、内部ネットワーク内のプライベートIPアドレスと、外部ネットワークで使用されるグローバルIPアドレスとの間のマッピング情報を保持しています。
内部デバイスが外部ネットワークのデバイスにデータパケットを送信すると、NATルーターがパケットの送信元IPアドレスをプライベートIPアドレスからグローバルIPアドレスに変換します。外部ネットワークから送信された返信パケットの場合、ルーターはパケットの宛先IPアドレスをグローバルIPアドレスからプライベートIPアドレスに変換します。この変換により、内部ネットワークのデバイスは外部ネットワークにアクセスしながら、プライベートIPアドレスのままでアイデンティティを隠すことができます。
NATのメリット
ネットワークアドレス変換 (NAT) には、いくつかの利点があります。まず、外部から内部ネットワークへのアクセスを制御するセキュリティの強化が挙げられます。プライベート IP アドレスを使用して内部ネットワークをマスクすることで、外部からの不正アクセスを防ぎます。
さらに、IP アドレスの枯渇を防ぐことができます。公共の IP アドレスは限られていますが、NAT を使用すると、内部ネットワーク内の複数のデバイスを単一の公共 IP アドレスで共有できます。これにより、より多くのデバイスをインターネットに接続できるようになります。
また、デバイスの管理が容易になるというメリットもあります。NAT を使用すると、内部ネットワークのすべてのデバイスがプライベート IP アドレスを使用するため、IP アドレスの重複や競合を防ぐことができます。これにより、ネットワークの管理とトラブルシューティングが容易になります。
NATのデメリット
一方で、NATにはいくつかのデメリットもあります。まず、外部ネットワークからの接続が直接利用できないため、外部から内部ネットワークにアクセスするにはポートフォワーディングなどの設定が必要になります。また、内部ネットワークのアドレス空間が外部ネットワークと重複している可能性があり、NATによってパケットが宛先アドレスに正しく届かない場合があります。さらに、NATを使用すると、ファイアウォールや侵入検知システムなどのセキュリティ対策が複雑になる場合があります。