広域通信網（WAN）徹底解説！仕組みと種類
ITの初心者
先生、『広域通信網』っていうIT用語について知りたいんですけど。
IT･PC専門家
『広域通信網』は、英語ではWAN(ワン)と言います。WANとは、都市や国などの広い地域にまたがって通信を行うネットワークのことです。
ITの初心者
なるほど、広い地域にまたがるネットワークなんですね。
IT･PC専門家
はい。WANは、異なる都市や国にある拠点やオフィスを接続するために使用されます。企業や政府機関が、遠隔地の従業員や支社とつながるために利用されることが多いです。
広域通信網とは。
広域通信網（WAN）とは、物理的に離れた都市や国をまたぐ大規模なネットワークです。
広域通信網（WAN）の定義と概要
広域通信網（WAN）とは、地理的に離れた複数のコンピューターネットワークを接続する、広大な通信インフラストラクチャのことです。企業や組織が、広範囲に分散する支社や拠点間で通信やデータ共有を可能にするために使用されます。WANは、インターネットを使って接続されることも、専用回線や衛星リンクを使用することもあります。企業や組織のニーズや規模に合わせて、さまざまな種類のWANが提供されています。
WANの仕組みと機能
-WANの仕組みと機能-
広域通信網（WAN）は、地域や国を超えて分散するネットワークデバイスやコンピュータを結びつける通信インフラストラクチャです。WANは、データ、音声、ビデオトラフィックを長距離にわたって伝送できるように設計されています。
WANの主要な仕組みは、ルーティングです。ルーティングは、データパケットをネットワーク内を最適な経路で誘導します。WANでは、大規模なルーティングテーブルが使用されており、各ルーターが宛先ネットワークへの経路情報を格納しています。パケットは、ルーター間をホップすることで目的地に到達します。
また、WANにはスイッチングという機能も備わっています。スイッチングは、同一のサブネット内のデバイス間でのデータ転送を制御します。スイッチは、宛先デバイスのMACアドレスに基づいてパケットを適切なポートに転送します。
さらに、WANは伝送媒体によって分類されます。一般的な伝送媒体には、銅線、光ファイバー、衛星などがあります。選択される伝送媒体は、求められる帯域幅、距離、コストなどの要因によって異なります。
WANの種類と特徴
-WANの種類と特徴-
WANは、接続距離や接続方法によってさまざまな種類に分類できます。
-距離による分類-
* -ローカルエリアネットワーク (LAN)- 短距離（通常100～1,000メートル以内）で、オフィスや建物の内部におけるコンピュータやデバイスを接続します。
* -メトロポリタンエリアネットワーク (MAN)- 都市や町などの限られたエリアで、LANよりも広い範囲を接続します。
* -ワイドエリアネットワーク (WAN)- 都市、国、または大陸全体などにまたがって、地理的に離れた複数のLANを接続します。
-接続方法による分類-
* -専用線- WANプロバイダーから専用に提供される高速で信頼性の高い接続です。
* -ダイヤルアップ- 電話回線を使用して接続する低速で低コストのオプションです。
* -イーサネット- データを送受信するための業界標準の有線接続です。
* -無線- Wi-Fiやセルラールーターを使用して、有線接続が不可能または不便な場合にワイヤレス接続を提供します。
* -衛星- 遠隔地や移動中のデバイスの接続を可能にする、高緯度・高高度の通信衛星を使用した接続です。
WANで使用するプロトコル
WANで使用されるプロトコルは、通信ネットワーク上でデータをやり取りするための規則や基準です。WANでは、さまざまな種類のプロトコルが使用されています。
最も一般的なプロトコルとしては、TCP（Transmission Control Protocol）があります。TCPは信頼性の高いプロトコルで、データの損失や重複を防ぎます。もう1つの一般的なプロトコルはUDP（User Datagram Protocol）です。UDPはより効率的なプロトコルで、TCPほど信頼性が高くありませんが、音声や動画などのリアルタイムアプリケーションでは遅延を最小限に抑えるために使用されます。
また、HTTP（Hypertext Transfer Protocol）は、WebブラウザとWebサーバーの間の通信を処理します。FTP（File Transfer Protocol）は、ファイルをコンピューター間で転送するために使用されます。
WANのセキュリティ対策
WANのセキュリティ対策は、広範囲に分散されたネットワークを保護するために不可欠です。WANは、さまざまな脅威の標的になりやすく、悪意のある攻撃者はデータを傍受したり、ネットワークに侵入したりする可能性があります。そのため、WAN接続を保護するための厳格な対策が必要です。
WANのセキュリティ対策には、暗号化、ファイアウォール、アクセス制御などが含まれます。暗号化は、データをスクランブルして許可された受信者のみが復号できるようにします。ファイアウォールは、不正なトラフィックをブロックし、ネットワークへの不正アクセスを防ぎます。アクセス制御は、ネットワークリソースへのアクセスを許可されたユーザーに制限します。
さらに、WANのセキュリティを確保するためには、脆弱性の継続的な監視とパッチ適用も重要です。定期的なセキュリティ監査により、脆弱性が特定され、すぐに修正できます。パッチ適用により、ソフトウェアの既知の脆弱性が修正され、悪意のある攻撃者によって悪用されるのを防ぐことができます。