DNSサーバーとは？仕組みと役割を解説

DNSサーバーとは？仕組みと役割を解説

DNSサーバーの役割と仕組み

DNSサーバーの役割と仕組み

DNSサーバーは、ドメイン名をIPアドレスに変換する重要な役割を果たします。この変換は、私たちがウェブサイトにアクセスしたりメールを送信したりするときに不可欠です。DNSサーバーがなければ、私たちはドメイン名を入力するだけで特定のウェブサイトにアクセスすることができず、代わりにIPアドレスを手動で入力する必要がありました。

DNSサーバーは、ドメイン名と対応するIPアドレスを格納する大規模なデータベースを維持しています。このデータベースは、他のDNSサーバーと接続され、常に最新の状態に保たれています。ユーザーがドメイン名を入力すると、ローカルDNSサーバーが対応するIPアドレスを検索し、それをユーザーのブラウザまたはメールクライアントに返します。このプロセスは通常、数ミリ秒しかかかりません。

DNSサーバーの階層構造

DNSサーバーの階層構造は、インターネット上ドメイン名の解決をより効率的に行うための仕組みです。この構造は、ルートサーバー、トップレベルドメイン（TLD）サーバー、セカンダリーサーバーから構成されています。

ルートサーバーは、インターネットの最上位にあり、すべてのTLDのアドレスを提供します。TLDサーバーは、.comや.netなど、特定のトップレベルドメインに関連付けられています。セカンダリーサーバーは、TLDサーバーのバックアップとして機能し、TLDサーバーがダウンした場合にドメイン名の解決を引き継ぎます。

この階層構造により、DNSクエリはまずルートサーバーに送信されます。ルートサーバーは、対応するTLDサーバーのアドレスを返します。次に、クエリは対応するTLDサーバーに送信され、そのサーバーは特定のセカンダリーサーバーのアドレスを返します。最後に、クエリはセカンダリーサーバーに送信され、ドメイン名のIPアドレスが返されます。

最上位DNSサーバーの分散配置

最上位DNSサーバーの分散配置

最上位DNSサーバーは、インターネット全体で13台のみ存在し、そのうち9台は米国内に設置されています。このサーバーが集中しているため、1つのサーバーがダウンすると、世界中でインターネットの接続障害が発生する可能性があります。そこで、より堅牢なネットワークを構築するために、最上位DNSサーバーを世界中に分散して設置することが検討されています。現在、GoogleやAmazonなどの企業が、独自の最上位DNSサーバーを運営し、冗長性の向上に取り組んでいます。これにより、1つのサーバーがダウンしても、別のサーバーがその役割を引き継ぐため、インターネットの安定性が向上することが期待されています。

日本の最上位DNSサーバー

日本には、より上位のDNSサーバーを運用するrootネームサーバーと呼ばれる13台のサーバーがあります。これらのサーバーは、インターネットの根本的な領域名システム（DNS）における階層の最上位を占めています。rootネームサーバーは、top-level domain（TLD）のIPアドレスを格納しており、例えば「com」や「jp」などの最上位ドメインを管理しています。つまり、これらのネームサーバーは、Webサイトや電子メールアドレスをIPアドレスに変換する際に、最初のリクエストを受け取ります。

DNSサーバーの別名

DNSサーバーの別名

DNSサーバーは「ネームサーバー」とも呼ばれます。これは、DNSサーバーがインターネット上のドメイン名の「名前」を、それらの名前が属するIPアドレスという「アドレス」に変換する役割を果たすことに由来しています。この変換プロセスは「名前解決」と呼ばれ、ユーザーがブラウザを使用してWebサイトにアクセスするときに不可欠です。したがって、「ネームサーバー」という用語は、DNSサーバーのこの主要な機能を反映しています。