バッカス・ナウア記法とは？仕組みと用途を解説
ITの初心者
先生、「バッカス・ナウア記法」について教えてください。
IT･PC専門家
「バッカス・ナウア記法」は、コンピューター言語の文法を定義する言語です。
ITの初心者
誰が開発したんですか？
IT･PC専門家
アメリカのジョン・バッカスが 1959 年に発案し、後にデンマークのピーター・ナウアが修正しました。
バッカス・ナウア記法とは。
「バッカス・ナウア記法」とは、コンピュータのプログラミング言語の構文を定義するために使われる形式言語のことです。
1959年にアメリカのジョン・バッカスが考案し、後にデンマークのピーター・ナウアが改良を加えました。このため、「バッカス・ナウア記法」と呼ばれています。
また、「バッカス記法」と略して呼ばれたり、「Backus-Naurform」の頭文字を取って「BNF」と呼ばれたりすることもあります。さらに、簡潔に「BN記法」と呼ばれる場合もあります。
バッカス・ナウア記法の概要
＜バッカス・ナウア記法の概要＞
バッカス・ナウア記法 (BNF) は、コンピュータ言語の構文を記述するために使用される形式言語です。BNF は、生産規則のセットを使用して言語の構文を定義し、非終端記号と終端記号という 2 つのタイプの記号を使用します。非終端記号は言語の構文要素を表し、終端記号は実際の言語内の基本的な単位 (キーワード、識別子など) を表します。生産規則は、記号のシーケンスを別々の 記号のシーケンス に変換するためのルールを定義します。BNF を使用すると、言語の構文を明瞭かつ簡潔に定義でき、コンピュータ言語処理ツールの作成に使用できます。
バッカス・ナウア記法の歴史
バッカス・ナウア記法の歴史
バッカス・ナウア記法は、1970年代にジョエル・バッカスとジョン・ナウアによって開発されました。当初は、自然言語の形式的な定義を作成するためのツールとして考案されました。しかし、その後、文法の記述やパーサーの開発など、自然言語処理の幅広い用途に適用されるようになりました。
バッカス・ナウア記法は、生成文法の概念に基づいています。生成文法では、言語は一連の規則によって生成されると考えられます。バッカス・ナウア記法では、これらの規則を形式的な方法で表現し、言語の構文を正確に記述できます。
バッカス・ナウア記法は、階層的な構造を使用して文法を記述します。最上位の記号から始めて、文法のより小さな構成要素へと分解していきます。各記号は、その記号を構成する規則を表す一連の生産規則を持ちます。
バッカス・ナウア記法の導入以来、自然言語処理分野で広く採用されており、文法記述の標準的な記法となっています。その柔軟性と形式的な厳密性により、さまざまな言語の構文を正確かつ簡潔に表現できます。
バッカス・ナウア記法の仕組み
バッカス・ナウア記法の仕組みは、構文規則と記号を使用してプログラミング言語の構文を定義します。構成要素、つまり文法の「基本単位」（トークン）を定義し、それらを明確な規則に従って組み合わせる方法を指定します。この記法は、メタ言語として使用され、対象の言語の構文を記述します。
記法では、メタ構文変数を使用して構成要素を表し、これらの変数は角括弧で囲まれます。例えば、「
バッカス・ナウア記法の用途
バッカス・ナウア記法の用途
バッカス・ナウア記法は、構文解析器を生成するために広く利用されています。構文解析器は、プログラミング言語などの形式言語で書かれた文字列を構文的に正しいものかチェックするためのツールです。バッカス・ナウア記法を使用すると、目的の言語の構文規則を形式的に記述できます。これにより、構文解析器は、特定の言語の構文を解釈し、文字列が構文的に正しいかどうかを判断できます。
バッカス・ナウア記法の利点と欠点
-バッカス・ナウア記法の利点と欠点-
バッカス・ナウア記法には、いくつかの利点と欠点があります。-利点-としては、まず、構文が単純で明確であることが挙げられます。これにより、文法の複雑性に煩わされることなく、構文の記述に集中できます。また、拡張性が高いため、新しい言語機能を追加したり、既存の機能を変更したりする際に柔軟に対応できます。さらに、ツールサポートが充実しており、構文解析器やパーサーなどのツールが豊富に提供されています。
-欠点-としては、表現力が制限されることが挙げられます。バッカス・ナウア記法では、文法の柔軟性を表現できない場合があります。また、記述が冗長になりやすいという欠点もあります。さらに、曖昧なケースに対応しにくいという問題もあります。バッカス・ナウア記法では、文法の曖昧さを表現できない場合があり、これにより構文解析が困難になる可能性があります。