浮動小数点数とは?コンピューターの数値表現を知る
ITの初心者
浮動小数点数ってどういう意味ですか?
IT・PC専門家
コンピューターで数値を表現する方式の一つです。符号部、仮数部、指数部から構成されています。
ITの初心者
符号部、仮数部、指数部ってどういう役割ですか?
IT・PC専門家
符号部は数値の正負を表し、仮数部は数値の各桁の値、指数部は基数を定義した値を表しています。
浮動小数点数とは。
コンピューターで数値を扱うときには、「浮動小数点数」という表現方法があります。これは、符号部、仮数部、指数部から構成され、仮数部に数値の桁が並び、指数部にあらかじめ基数が定義されています。
例えば、10進数の28を基数10で表すと、「+0.28×10^2」となり、符号部は「+」、仮数部は「0.28」、指数部は「2」となります。
コンピューター内の処理は2進数で行われるため、一般的には基数は2が使われます。浮動小数点数は、固定小数点数に比べて演算速度が少し遅くなりますが、扱える数値の範囲が広いというメリットがあり、科学技術計算などに適しています。
その他の呼び名として、「浮動小数点型」、「浮動小数点形式」があります。
浮動小数点数の仕組み
浮動小数点数の仕組みは、数値を2つの部分に分けて表現しています。1つ目は仮数部で、数値の有効桁数です。もう1つは指数部で、数値のスケールを決定します。仮数部は2進数で表され、仮数の有効桁数と有効桁数を表す符号を含んでいます。一方、指数部は整数で表され、仮数部のスケールを表します。この表現方法により、非常に小さな数値から非常に大きな数値まで、広い範囲の値を表すことができます。
固定小数点数との違い
浮動小数点数と固定小数点数の違いは、表現できる数値の範囲と精度にあります。固定小数点数は、小数点の位置が固定されており、表現できる数値の範囲は限られています。対して、浮動小数点数は、小数点を動かすことができ、はるかに広い数値の範囲を表現できます。
また、精度の点でも違いがあります。固定小数点数は、小数点以下の桁数が決まっているため、小数点以下の精度が固定されています。一方、浮動小数点数は、小数点を動かすことができるため、必要な桁数だけ小数点以下を表現できます。つまり、浮動小数点数は、固定小数点数よりも広範な数値の範囲を、より高い精度で表現できます。
コンピュータ内での表現
コンピューターにおいて、数値は浮動小数点数形式で表されます。この形式では、実数を仮数と呼ばれる数字部分と指数と呼ばれるべき乗部分に分けて表現します。仮数は、有効数字を表すものであり、指数は仮数をべき乗した値を表しています。例えば、12.34は、仮数が 1.234、指数が 1 となり、1.234 × 10^1 と表現されます。
演算速度と数値範囲
演算速度と数値範囲
浮動小数点数のもう一つの重要な側面は、演算速度と数値範囲です。固定小数点数と比較すると、浮動小数点演算は一般的に時間がかかります。これは、浮動小数点数では、指数部と仮数部を別々に処理する必要があるためです。しかし、浮動小数点数ははるかに広い数値範囲を表すことができます。つまり、非常に大きな数や非常に小さな数を扱うことができるのです。これにより、科学計算やエンジニアリングなど、幅広い範囲のアプリケーションで浮動小数点数が適しています。
応用法
応用法
浮動小数点数は、幅広い応用分野で活用されています。コンピューターグラフィックスでは、画像内の光や影などの微妙な差異を表すために使用されます。また、科学的計算において、非常に小さい値や大きい値を扱ったり、数値の精度を保ちながら繰り返し計算を行ったりする際に役立ちます。さらに、人工知能や機械学習の分野では、大規模なデータセットの処理や学習に使用されています。