OS/2とは？IBMとマイクロソフトが共同開発したパソコン用OS

OS/2とは？IBMとマイクロソフトが共同開発したパソコン用OS

OS/2の概要

OS/2の概要

OS/2は、IBMとマイクロソフトが共同で開発したパソコン用オペレーティングシステム（OS）です。1987年に発表され、当時は最先端のOSとして注目を集めました。OS/2は、当時の主要OSだったMS-DOSを継承・拡張したもので、グラフィカルユーザーインターフェイス（GUI）による操作性と、マルチタスクやメモリの保護などの機能を備えていました。また、ネットワーク機能も充実しており、当時としては画期的なOSと評価されていました。

OS/2の特徴

OS/2の特徴は、他のオペレーティングシステムに比べて際立っていました。まず、32ビットアーキテクチャを採用しており、当時としては非常に高い処理能力を備えていました。また、マルチタスクとマルチスレッドに対応しており、複数のプログラムやタスクを同時に実行することができました。さらに、堅牢なセキュリティ機能を備え、データの破損や不正アクセスからシステムを保護していました。これらの特徴により、OS/2は安定性が高く、処理能力に優れたオペレーティングシステムとして評価されていました。

OS/2のバージョン

OS/2のバージョン

OS/2には数多くのバージョンがリリースされています。初期のバージョンは1.xから3.xまで続き、主要な新機能と改善が導入されました。次世代の4.xバージョンでは、グラフィカルユーザーインターフェースのWorkplace Shellが追加され、OS/2の使い勝手が大幅に向上しました。

OS/2の最後の主要バージョンとなるWarp 4は、安定性とパフォーマンスの向上、新しいファイルシステムの導入、最新テクノロジーのサポートなど、多くの重要な改善が加えられました。その後、IBMはOS/2の開発を中止し、Windowsがパソコン用OSの事実上の標準となりました。

OS/2の後継OS

-OS/2の後継OS-

OS/2は、1980年代後半にIBMとマイクロソフトによって共同開発されたパソコン用オペレーティングシステムです。しかし、OS/2は当初の期待に応えることができず、市場シェアを拡大できませんでした。そのため、IBMはOS/2の後継OSとして、OS/2の技術を基盤とした新しいオペレーティングシステムの開発を開始しました。

この新しいオペレーティングシステムは当初「OS/2 3.0」と名付けられましたが、後に「OS/3」へと名称が変更されました。OS/3はOS/2の多くの機能を引き継ぎながらも、安定性と使い勝手を向上させるために数多くの改良が加えられていました。IBMはOS/3をOS/2の後継として位置付け、企業ユーザーや政府機関に積極的に販売しました。

しかし、OS/3はOS/2と同じく市場に受け入れられず、最終的には開発が中止されました。これによって、OS/2の系譜は途絶え、パーソナルコンピュータ市場はマイクロソフトのWindowsが独占することになりました。

OS/2の現在

OS/2の現在

かつてパソコンOS市場で大きなシェアを占めていたOS/2は、1990年代後半からその勢いを失い、現在はほとんど利用されていません。マイクロソフトのWindows NTが市場を支配し、OS/2の開発は2005年に終了しました。

しかし、今でも一部熱心なユーザーによってOS/2が維持されています。彼らは独自のコミュニティやフォーラムを運営し、OS/2の互換ソフトウェアや更新プログラムを作成しています。ただし、OS/2はもはやメインストリームのOSではなく、実用的な用途は非常に限られています。