中間認証局とは?仕組みや種類を徹底解説
ITの初心者
IT用語における『中間認証局』について教えてください。
IT・PC専門家
中間認証局とは、上位の認証局(ルート認証局)に正当性が証明されている、電子証明書を発行する認証局のことです。
ITの初心者
なるほど、上位の認証局によって証明されているのですね。
IT・PC専門家
はい、このため、中間認証局は「中間の」認証局と呼ばれます。また、ICA (Intermediate CA) とも呼ばれます。
中間認証局とは。
「中間認証局」とは、電子証明書を発行する認証局で、その正当性が上位の認証局によって証明されているものを指します。この認証局は、英語「Intermediate Certificate Authority」から「中間CA」や「ICA」とも呼ばれます。
中間認証局の役割と仕組み
中間認証局の役割と仕組み
中間認証局は、ルート認証局と末端認証局の橋渡し役を果たします。具体的には、末端認証局に証明書を発行し、これらを管理します。末端認証局が発行する証明書は、中間認証局によって署名され、その信頼性と有効性が保証されます。また、中間認証局は、ルート認証局によって発行された証明書を使用して、末端認証局に対して証明書署名要求を発行し、それらから証明書を受け取ります。このプロセスにより、末端認証局はルート認証局からの信頼の継承が可能となり、末端認証局が発行する証明書がルート認証局によって間接的に信用されるようになります。
中間認証局の種類と用途
中間認証局の種類と用途
中間認証局は、その種類と用途によってさらに分類できます。最も一般的なタイプは、サブCAと呼ばれるサブordinate認証局で、ルートCAからの権限を受けて、エンドエンティティ証明書の発行を行います。サブCAは、企業や組織内の特定の部門や地域に限定して使用されることが多く、ルートCAのワークロードを軽減するのに役立ちます。
もう1つのタイプは、クロスCAと呼ばれる中間認証局です。クロスCAは、異なるルートCA間で証明書を検証するために使用されます。これにより、異なるルートCAから発行された証明書間で信頼関係を確立できます。
また、タイムスタンプCA(TSA)と呼ばれる中間認証局もあります。TSAは、電子署名にタイムスタンプを付与するために使用され、その署名の有効性を確保します。TSAは、法的文書や電子商取引における電子署名の検証に広く使用されています。
中間認証局の必要性
中間認証局の必要性
中間認証局は、巨大なルート認証局がその処理能力を超えるほど大規模になるのを防ぐために不可欠です。中間認証局がなければ、すべてのSSL認定をルート認証局が直接処理する必要があり、処理が遅延したり、ルート認証局が過負荷になったりする可能性があります。これにより、Webサイトの読み込み時間が長くなり、オンライン取引が遅延し、全体的なインターネットエクスペリエンスが低下する可能性があります。中間認証局は、処理の負荷を分散し、より高速で効率的なSSL証明書の発行を可能にすることで、これらの問題を解決します。
中間認証局の運用方法
中間認証局の運用方法
中間認証局(CA)は、信頼されたルートCAによって署名された証明書に基づいて、エンドエンティティ証明書を発行します。運用方法は次の手順に従います。
1. -証明書要求の作成-エンドエンティティは、中間CAに対して証明書要求を作成します。これには、エンドエンティティの公開鍵、ドメイン名、およびその他の関連情報が含まれます。
2. -証明書の検証-中間CAは、エンドエンティティの証明書要求を検証して、提出された情報が有効であることを確認します。
3. -証明書の発行-検証されると、中間CAは、エンドエンティティの証明書に署名して発行します。この証明書は、エンドエンティティの識別情報と中間CAの署名が含まれます。
4. -証明書のインストール-エンドエンティティは、発行された証明書を受信し、Webサーバーやその他の必要なアプリケーションにインストールします。
5. -検証の連鎖-ブラウザやその他の検証プログラムは、エンドエンティティ証明書の署名を中間CA証明書に照合します。さらに、中間CA証明書の署名がルートCA証明書に照合されることで、信頼の連鎖が確立されます。
中間認証局の利点と欠点
-中間認証局の利点と欠点-
中間認証局は、利便性とセキュリティを高める一方で、いくつかの制限も伴います。
利点
* -階層化された信頼によるセキュリティ- 中間認証局では、階層構造が採用されています。これにより、ルート証明書への信頼を中間証明書に委譲し、証明書管理をより効率的に行うことができます。
* -証明書発行の簡素化- 中間認証局はルート証明局から署名権を委譲するため、組織は独自の証明書をより簡単に発行できます。これにより、証明書の発行にかかる時間が短縮され、運用コストが削減できます。
欠点
* -攻撃対象の拡大- 中間認証局が侵害されると、ルート証明局や下位の証明書にも影響が及びます。攻撃者はこの脆弱性を悪用して、ユーザーやシステムに悪影響を与える可能性があります。
* -コストと複雑性- 中間認証局の設置と管理には、追加のコストと複雑性がかかります。組織は、中間認証局のセキュリティを維持し、適切なポリシーを策定するために、リソースを確保する必要があります。